dip 「feu follet」
- アーティスト: dip
- 出版社/メーカー: DAIZAWA RECORDS
- 発売日: 2007/12/05
- メディア: CD
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以前はサイケデリックなギターサウンドが醸し出す浮遊感、ミニマルな構成から滲み出る恍惚を前面に出したサウンド志向の強い音楽性でしたが、今回ではヴォーカルが中心に立ってストレートなギターロックに回帰してると思います。ソロ BOX を出した事も関係してるのかしら。グランジーな歪みをガツンと叩きつける疾走チューン 「Am5-2」 〜 「ode (to the mucous membrane)」 、キテレツな不協和音リフがヤバい 「new old church」 、甘さ控えめの冷めたメロディが何気なく流れる 「rehtom」 「le te」 「danae」 「barbolla」 など、ある種分かりやすいロックナンバーが揃ってます。でも必要以上に力を入れたりポップに走ったりはせず、どの曲でも淡々としたテンションを保ってるあたりはこのバンドならではの味といった所でしょうか。程良く刺激的で自然に馴染んでくる感じ。逆に言えば強烈なインパクトや取っ掛かりには欠けるってことですが。でも要所要所でしっかりと重く響く音を鳴らしてはいるし、これはこれで悪くないと思います。長いキャリアを経た dip がやるからこそ意味のある音楽って感じですね。