死んだ僕の彼女 「hades (the nine stages of change at the deceased remains)」
hades (the nine stages of change at the deceased remains)
- アーティスト: 死んだ僕の彼女
- 出版社/メーカー: n_ingen RECORD
- 発売日: 2015/06/03
- メディア: CD
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彼女葬送組曲。オープナー 「彼女が冷たく笑ったら」 をプロローグとし、以降9曲に渡って美しい記憶の回想とともに、彼女が少しずつ息絶えていく様 (7段階目で遺体に激しい損傷が見られる様子) を綴ったシューゲイザー/ドリームポップ。そもそもマイブラにだって屍姦の歌があるくらいだし、グロテスクとファンタジックが真っ向からぶつかり合った彼らの作風はシューゲイザーの神髄、そのど真ん中を貫いてると言って良いでしょう。ただバンド名の厳つさほどアヴァンギャルドには突出しておらず、ノイズの浮遊感よりはメロディの清冽としたポップネス、地に足の着いた疾走感の方が印象的。特に 「手を振って」 の目が眩むほどの瑞々しさは School Food Punishment なんかのミュータントポップに通じるし、 「yurikago kara hakaba made」 のバタついたスピード感はかつての COALTAR OF THE DEEPERS を彷彿とさせる。ただ音作りの面では全体的にローファイでベタッとした歪さが目立ち、この荒削りな感触は良くも悪くもといった感じ。アルバム全体のメリハリがもっと上手くつけられれば化ける可能性はあります。
Rating: 6.3/10
死んだ僕の彼女 / 彼女が冷たく笑ったら (prologue to the nine stages of change at the deceased remains)