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Aimer「daydream」

A

daydream(初回生産限定盤A)(Blu-ray Disc付)

daydream(初回生産限定盤A)(Blu-ray Disc付)

1年2ヶ月ぶりとなる4作目。


真夜中、夜明けから白昼夢へと、アルバムタイトルがすでに新章へと突入したことを示唆していますが、実際の内容も確かに今までとは一線を画した仕上がり。ワンオク Taka 、ラッド野田、時雨 TK など所謂ロキノン畑からの提供曲がほぼ全編を占めており、そのいずれもが各々のバンド本隊で見せている音楽性をほとんどそのまま持ち込んでいます。特に Taka に至っては5曲提供という力の入りっぷりで、「insane dream」「closer」など骨太なニューメタルと Aimer の歌声の組み合わせはまるで Evanescence 。これは LiSA とはまた別の形でアニソン方面からロキノンシーンへの参入か…とも思えるのですが、彼女の場合ライブでのフィジカルな盛り上がりというより、あくまでも本人の歌の表現力で聴き手を圧倒する、というスタンスからはブレていないのですね。新しい音楽性を導入しつつも Aimer の個性は貫き通す、という試み自体は成功してると思います。ただ以前の「RE:I AM」や「LAST STARDUST」などに顕著だった濃密さは脱臭され、メジャー的な洗練に向かっているのが少し寂しくはある。その点 TK 作曲の「声色」「us」はさすがの聴き応え。

Rating: 6.7/10



Aimer 『Stars in the rain』※Taka(ONE OK ROCK)楽曲提供

Preoccupations「Preoccupations」

P

Preoccupations

Preoccupations

カナダ出身の4人組によるデビュー作。


昨年には Viet Cong として傑作をリリースしていた彼ら。色々あってバンド改名を余儀なくされたようですが、この度も「没頭」あるいは「先入観」という何やら挑発的な名前で、彼らのチャレンジングな姿勢が未だ続いていることの表れなのかなと。実際の中身は70~80年代ポストパンク直系の殺伐とした実験的ノイズ・アートロックという従来のスタイルを引き継ぎつつ、柔らかなクリーントーン主体のネオサイケ風質感を打ち出した「Monotony」や、「Mask」の頃の Bauhaus のようなキレの良い疾走感を見せる「Stimulation」など、曲調の幅を押し広げて以前よりもポップに聴かせようという試みが随所に見られます。その一方で中盤の「Memory」では三部構成の形を取り、後半では独自の美意識に則った空間的ノイズ構築が延々と展開されるという、刺々しく奇怪な側面も忘れていない。ただ新要素のポップサイドを見ればまだフックには欠けるし、相反する要素を取り入れることでアルバム全体の濃度が薄まってしまっている気もする。まあ心機一転のまだ一発目だし、この辺のバランス感覚はこれから更に磨かれていくことでしょう。

Rating: 7.1/10



Preoccupations - "Anxiety" (Official Video)