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The Jesus and Mary Chain「Damage and Joy」

J

Damage & Joy

Damage & Joy

約19年ぶりとなる7作目。


かつてのようなフィードバックノイズを期待するとだいぶ肩透かしを食らうかも。淡々とした演奏に淡々とした歌声。たまに瑞々しいポップなメロディが顔を出したり、それなりに快活にアップリフトすることもあるけれど、基本的には意地でも力を入れてなるものかとばかりにレイドバックした、オルタナティブロックの熟された渋味で満たされています。それは Velvet Underground を想起させる部分もあるし、もしくは「Evil Heat」期の Primal Scream だったり、最近だと Deerhunter なんかにも通じる、ささくれ立った素っ気ない音の裏側からジワリジワリと滲み出るサイケな感触。「Amputation」や「Get On Home」の実に簡素なビートを聴いていると、まるで Reid 兄弟のみで作り上げたデモトラックを聴いているような心地になるし、Isobel Campbell(Belle and Sebastian)参加の 「The Two of Us」、Sky Ferreira 参加の「Black and Blues」といった男女デュエット曲などでは歌モノとしての側面が際立ち、ノイズ/シューゲイザー云々以前に彼らもまた由緒正しい UK ロックの系譜の中にあるということを実感させられる。復活第1弾としては地味すぎる感は否めませんけども。

Rating: 6.4/10



The Jesus And Mary Chain - Always Sad (official video)

CREATURE CREATURE「Death Is A Flower」

C

Death Is A Flower

Death Is A Flower

MORRIE(DEAD END)を中心とするユニットの、約4年半ぶり4作目。


一応ソロユニットという名目ではありますが、ここ数作はほとんどサポートメンバーが固定して作曲まで担当しており、すっかり通常のバンドとして機能してますね。2014年の MORRIE ソロ作「HARD CORE REVERIE」とも共通する所の多いダークな世界観、しかしこちらはサイケデリックで実験的な要素よりも、モダンなへヴィロックとしてのソリッドな肉体性が強調されています。太く鍛え上がったひとつひとつの音がダイナミックに重なり、無駄の削ぎ落とされたタイトなアンサンブル。変拍子を多く交えてローラーコースターのごとくうねりながら疾走する「エデンにて」、一層ストレートに聴き手を煽る「虚空にハイウェイ」などは近年の V-ROCK の王道と言っても差し支えない曲調ですが、MORRIE の強烈な存在感がその王道路線を単なる無難なものにはさせない。牙を剥いて咆哮し、怪しげに低く囁き、ふくよかなビブラートを多用して荘厳に広がる、何とも多種多様な歌唱。そのシアトリカルなスタイルで辣腕プレイヤーの演奏を完全に僕とし、相変わらずのディープなカリスマ性を放っています。音に籠められた気迫が音以上に重く圧し掛かる11曲。

Rating: 8.0/10



4th Album『Death Is A Flower』より「愛と死の遊戯場」YouTube Edit - Creature Creature