PARKGOLF 「REO」

REO

REO

札幌出身のトラックメイカーによる、2年4ヶ月ぶり2作目。


上坂すみれから禁断の多数決まで、ガールズポップを主とした幅広い楽曲のリミキサーとしても名を馳せている彼。本筋のオリジナル作もそれら外仕事の作風と地続きにあるもので、凄く大雑把に言うと Seiho と tofubeats の境目にある音。程良くキッチュさを保ちながら個々の音がスタイリッシュに研磨されたエレクトロサウンドで、ハウス/ヒップホップ/トラップといった多様なリズムパターンを横断し、時には目一杯にタメを利かせ、時には自然に速度を上げてアップリフトしていくといった具合に、極めて軽やかな手つきで楽曲を組み立てていく。またゲストヴォーカル参加の歌モノではその歌に丁寧に寄り添いながら、立体的な仕掛けを随所に施したアレンジがやはり刺激的。特におかもとえみ(フレンズ)を起用した R&B チューン「ダンスの合図」では、情感豊かでありつつアーバンに洗練された歌声がバンド本隊とは一味違った雰囲気で驚かされるし、韓国出身の女性シンガー MACHINA をフィーチャーした「Ever」などは、今年充実のソロ作を上梓した Syd にも匹敵するクールな煌めき。総じて彼のポップスに対する鋭いセンスが存分に発揮されています。

Rating: 8.0/10


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gibkiy gibkiy gibkiy 「In incontinence」

In incontinence

In incontinence

1年半ぶりとなる2作目。


前作「不条理種劇」は前身バンド highfashionparalyze のセルフカヴァーを主とした作品だったのもあり、リズム隊の介入という面でやや試行錯誤している印象がありましたが、ここではいよいよメンバー4人の力量が真正面からぶつかり合い、アンサンブルの一体感をグッと高めています。ブックレットには歌詞を記載し、リード曲「愛という、変態」などでは明確なサビを置くなど、以前のジャムセッション然とした作風からプロパーな曲構成へとシフト。それはメンバーがかつて所属していた Merry Go Round 、あるいは deadman 時代への回帰とも受け取れますが、もちろん単なる逆行には終わっていません。強烈に耳に纏わりつく kazuma の怨念めいたヴォーカル、生々しい鋭さとディープな陰影を併せ持った aie のギター、そして大蛇のように蠢くリズム隊の迫力、それら各パートが有機的に混ざり合って生まれる凄味は、メンバーの長い経歴の中でまた新たなキャリアハイを示していると思います。これまでの活動で確立した個性を改めて打ち出し、アプローチが変わっても表現の核はブレることなく、ますますダークな深みと力強さを増すことに成功した傑作です。

Rating: 8.6/10



gibkiy gibkiy gibkiy - 愛という、変態