Lady Gaga 「ARTPOP」

ARTPOP

ARTPOP

2年半ぶりとなるフルレンス3作目。


ご存じの通り想像の遥か上を行く奇抜な衣装で毎度我々を驚かせてくれるガガ様。しかし今回のオープナー 「Aura」 ではいきなり 「裸 (本当) の私を見たくない?」 と迫ってきます。ゴージャスに着飾ったセレブリティの近寄りがたいオーラ、その下に隠した素顔を本当は覗いてほしい。それはすっかり世界規模のビッグアーティストとなった彼女ゆえに生まれる心の渇きであり、ある種の悲しみを纏ったエモーショナルな叫びではないでしょうか…と思ったら次の 「Venus」 ではなんか宇宙中を駆け巡るし、 「Sexxx Dreams」 は散々肉欲を満たしたあとの賢者タイムだし、 「Fashion!」 ではああやっぱり着飾るってタイトルで言っちゃったし。もう好きにしたらよろしいがな。いやそもそもアルバム表題が 「ARTPOP」 、すなわち対極にあるものどうしを両立、融合させる二律背反をテーマにしているだけに、一見矛盾した感情をこうして同じ一枚に収めてしまうことで、人間あるいは女性の本質を表現するという実にディープな内容なのです。そう、ガガ様の提示するアートポップとは 「人間」 そのものなのです。音?前と一緒。

Rating: 6.0/10