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RUINS「I, II & III」

I, II & III

I, II & III

吉田達也を中心とする2人組の、トランス在籍時の音源を纏めた2枚組再発盤。


今でこそマスロックやノイズロック、カオティックハードコアといったエクストリームな音楽性がジャンルとして定着していますが、それらの道は20年前にはすでにルインズがすっかり蹂躙していた、その開拓の記録がここに刻まれています。今作には最初期の3作が全て詰め込まれているわけですが、いずれも最近のルインズと比べると圧倒的にハードコア要素が強い。ドラム×ベースの最小単位から放たれる途方もないエナジーの質量。本人によると即興はなく全て緻密に作曲されたものとのことですが、超絶テクを駆使した変拍子塗れの複雑な楽曲は、開始時からすでに臨界点に達し済みのテンションにより、ますます不定形で怪奇な魔物の様相を呈しています。しかし時期を経るごとに少しずつ洗練が進み、3rd ではヴァイオリンを導入するなどでトラッド色、あるいはプログレ色が濃くなるという変遷を辿っています。2分未満の不意打ちのようなショートチューンが大半を占める中で、その 3rd に収録されている「HALLELUJAH!」「B.U.G.」といった長尺曲(と言っても5~6分ですが)の構築性からは特に際立った個性を感じますね。この表現の強度こそタイムレス。

Rating: 9.3/10