ミドリ 「shinsekai」

shinsekai

shinsekai

2年ぶりとなるメジャー2作目。


セーラー服を捨てて、顔を隠すこともやめて、今まで俺がミドリに感じていた不自然さはようやく払拭されてきました。制服姿でギターを持ち、刹那的な衝動を喚き散らすという後藤まりこのキャラが先行しすぎ、視覚的にも音楽的にもコンセプトの枠を作りすぎな 「頭で考えた衝動」 というイメージを 「セカンド♡」 以降のミドリには抱いていたのですが、ここではそういった足枷が全て解かれ、ハードコアな曲でもメロディ主体の曲でもストレートに響く素直さがあります。表現するのは相変わらずの性衝動ですが、グルーヴの力強さでグイグイ引っ張る 「さよなら、パーフェクトワールド。」 「メカ」 など楽曲はさらに充実。後藤嬢は嗄れ声のシャウトが今回意外なくらい少なく、むしろ川本真琴YUKI かというキュートな声で朗々と歌う場面の方が印象的でした。 「鉄塔の上の2人」 などは今までにないくらい明るく突き抜けたポップネスが弾ける新境地。かつてのキャッチ 「大阪の歪な JUDY AND MARY」 がここにきて上手くハマることになるとは思わなかった。表現の幅も順当に広がり、野暮な計算もなくなり、新しいフェーズに向けて改めてスタートラインに立った感のある快作。


Rating: 8.2/10
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