Imaginary Flying Machines 「Princess Ghibli」

プリンセス・ジブリ

プリンセス・ジブリ

ジブリ作品の主題歌をデスメタル・カヴァーした企画盤。


ジブリのカヴァーモノを調べてみたところ、ジャズ、テクノ、ボッサ、レゲエ、スカ、パンク、ハワイアン、ウチナーなんてのもあるみたいね。そういったカヴァー企画の中でも一番知能指数の低い作品がこちら。発案したやつは多分ジブリとかろくすっぽ見てない。参加したメンツはバリバリのその筋の方々であり、デスメタたるアグレッションに関しては申し分ないです。溌剌とした女性ヴォーカルを立てて聴きやすくしてる曲が多いのはこの場合良いのか悪いのか、でも結果的に新種のメロデスみたいになってて悪くないかもって思うよ。 「君をのせて」 の破壊的な突進力はバルス後の崩れ落ちるラピュタを彷彿とさせなくもないし、 BLOOD STAIN CHILD の手掛けた 「テルーの唄」 「いつも何度でも」 の軽薄なトランス風シンセにはしっかり彼ららしさが出てる。もともとこのバンドこういうの得意だしな。バカバカしさにかけては Destrage の 「崖の上のポニョ」 が最高。ハードロックの豪快さと血管ブチ切る絶叫で最後まで押し通した秀逸な怪カヴァー。瞬間風速に命を懸ける完全出オチのアルバムですけど、本気度高くて結構笑えたのでこの点数です。


Rating: 8.0/10
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