Weezer 「Everything Will Be Alright in the End」

Everything Will Be Alright

Everything Will Be Alright

約4年ぶりとなる9作目。


ここ最近は何かとスタジアムロック化したり、飛び道具的に新しい音楽要素を取り入れてみてはスベったり、なおかつ曲自体はマンネリを抜け出せていなかったりとほとんど良い印象のなかったウィーザーですが、少し間をおいての新作は、おやーなかなか良いじゃないですかコレ。ハードロック的なエッセンスが随所に表れている以外は、垢抜けない泣きのエモさが発揮されたウィーザー本来のパワーポップ路線に立ち帰っており、純粋に彼らなりの楽曲の良さを追求した印象があります。のほほんと快活で切なくて憎めない、シンガロング必至なグッドメロディの応酬。プロデューサーがかつての青盤と緑盤を手掛けた Ric Ocasek を再起用してるというのが影響大なのか、もはや勝手知ったるといった感じで彼らの得意技がポンポンと。ファンキーな R&B 風のポップ感を見せる 「I've Had It Up to Here」 や、カントリーやら中近東やらヘヴィやらと目まぐるしく表情が変わる 「Cleopatra」 も面白いアクセント。最後のトリロジーで見せる壮大さにもようやく地に足が着いた感があって、グッとくる瞬間の連続なのでした。

Rating: 7.9/10