the studs 「and hate」


シングル2枚を挟んで初となるフル作。俺は通常盤の方を聴きました。


基本的な方向性は前と同じく、良い意味でラフな荒さと何処か色褪せた味わいを感じさせるオルタナサウンド。でもメロウな愁いが滲み出た 「虹の色」 「ある朝」 、ガレージ/ロックンロール的な前のめりの勢いが良く出てる 「dread」 「gaze」 、焦燥感を一層強く感じさせる 「警鐘」 「advanced insane」 等、楽曲のクオリティは以前よりも向上してると思います。また強くがなり立てるヴォーカルはバックの演奏とより調和してきてるし、全体として良い具合にまとまりが出てきてる。しかしあまり派手な抑揚をつけずシンプルに仕上げてるのは意図的なんでしょうか。良く言えば硬派とも受け取れるし聴きこめば徐々に浸透してくるかもしれないけど、やはり単調になりがちで素気ない印象の方が強く、引き込む力はまだ弱いかなあ…という感じです。着実に成長してるとは思うんですけども、まだこのバンドならではといった個性は確立しきってないかと。というか聴いてる間どうしても deadman と比較してしまうので、その影を振り切るくらい説得力のあるものを出してほしいです。


Rating: 6.8/10
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