Deerhunter 「Halcyon Digest」

Halcyon Digest

Halcyon Digest

アトランタ出身の4人組による、2年ぶり4作目。


春死音。前作よりもシューゲイザー由来の厚みのあるギターサウンドは後退し、そのぶん乾いたアコギや、ガシャガシャと打ち鳴らされるリズムによるネオアコ/インディロックのローファイな質感が前面に。しかし音の裏側から立ち昇るようなエコー/リバーブの音響処理、低く囁くようなヴォーカルの力の抜け方は病的なまでにサイケ。素朴でのほほんとしたポップネスが生暖かい死体の体温のように纏わりつき、うっとりドップリ脳内トリップを促す。そんな歪んだサイケデリアが今作でも充満しています。メロディが前作ほどストレートには頭に入りづらい作りなのと、元々シューゲイザーバンドという認識があったのでそれを期待すると若干肩透かしかもしれませんが、落ち着いて先入観を抜いた状態で聴くとそのドープな音像が醸す瘴気はやはり刺激的ですね。特に 「Desire Lines」 「Helicopter」 などの脳ミソに蜂蜜をドロドロ流し込まれるような底なしの深みはクセになる。また 「Memory Boy」 「Coronado」 と不意打ちで目の覚めるような軽快なポップネスを鳴らす仕掛けもあったり。前作に引き続き今回も劇薬。


Rating: 8.0/10
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