amber gris 「チャイルド・フォレスト」

チャイルド・フォレスト

チャイルド・フォレスト

2009年結成、東京の5人組による初ミニアルバム。初めて聴きました。


オルタナティブ。彼らもヴィジュアル系のフィールドで活動するバンドですが、所謂ビートロックやメタル/ヘヴィロックの類ではない、ザックリしたラフな荒々しさを鳴らすオルタナサウンドが印象的。ヴォーカルは hyde を彷彿とさせるミッドロウからファルセットまで羽を広げるような歌唱を聴かせ、演奏は聴き応えのある厚みで引っ張ると同時に、風通しの良いスケール感の中でセピア色の渋い郷愁を滲ませる。この楽曲の味わいはちょっと他にはないものじゃないかと。寂寥、感傷が夕暮れの空に高く開けるような 「悲しみ暮れる黄金丘陵」 、深くミステリアスに棚引くクリーントーンの音色が印象的な 「深緑のローレライ」 など。1曲の中で静と動、緩急を上手くつけて起伏に富んだ流れを生み出すアンサンブルの巧みさもあり、6曲というコンパクトな内容ながら濃さは十分。これはもしかするとヴィジュ界の ...And You Will Know Us By The Trail Of Dead と成り得るかも!とか大袈裟に言ってみる。とはいえまだまだ発展途上の段階だと思うので、ここからどう成長してくれるか楽しみな存在であります。センスの良さと、良い意味での伸びしろも感じさせる作品。


Rating: 7.6/10
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