Thee Oh Sees「An Odd Entrances」

An Odd Entrances

An Odd Entrances

カリフォルニア出身の4人組による、3ヶ月ぶり12作目。


ライブ盤も入れれば今年3枚目のアルバムリリース。どんだけ作るねんこの人ら。タイトルがちょうど前作「A Weird Exits」と対になっていますが、内容も前作のレコーディング時に作られたものを分けて出したとのこと。ざっくりファジーでサイケデリックなガレージパンクという骨格は同じながら、こちらは彼らのサイケサイドに焦点を当てた内容。何処へ向かうでもなくゆらゆらと空中に揺蕩うアンサンブルは、躁状態の多かった前作とは打って変わってディープな酩酊を齎すものであり、ちょうどレコーディング現場で濃密な狂騒を生み出すための下準備のようでもある。各パートの音はソリッドで生々しいのだけど、それらが重なった時にそこはかとなく生まれる恍惚感、このムードも彼らにとっては必要不可欠のものであるという、ある意味彼らのエッセンシャルな部分のみを抽出したような演奏です。ラストの長尺曲「Nervous Tech (Nah John)」なんかは完全にジャムセッション。お互いの様子を伺う現場の緊張感、一触即発のキナ臭い空気がジワジワと伝わってくる。アウトテイク集的な作品ではありますが、彼らの毒素をより深く堪能したい人へ。

Rating: 6.9/10


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