Pain of Salvation 「Scarsick」

Scarsick

Scarsick

スウェーデン出身の4人組による最新作。初めて聴きました。


最初はプログレメタルという風に聞いてたんですが、決してそれに囚われない幅広さがあると思います。確かに基盤はメタルらしい肉体性と重々しく切迫した空気なんですが、ラップ調の 「Spitfall」 や、サビで急にチャカチャカド明るくなる 「America」 、タイトル通り直球ディスコの 「Disco Queen」 にスクリーモ絶叫も飛び出す 「Flame to the Moth」 など、下手すりゃ節操ないとも言える程に様々な要素を取り込んでいくその柔軟性が意外でした。単純にプログレメタルとして聴いたなら、ほとんどが長尺ながら暑苦しさは控えめで聴きやすい方だと思いますが、曲ごとの外部の要素と元来のメタル要素が交じり合うスイッチ感覚が面白く、なおかつどの曲でも何処となくシリアスでダウナーな雰囲気は一貫してるという。独特の味ですけど、コレを各ジャンルへの皮肉として聴くと、また随分違った聞こえ方になりますね。聴き手次第でどんな風にも化けられる作品って事ですか。


Rating: 7.4/10
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