東京事変 「娯楽」
- アーティスト: 東京事変
- 出版社/メーカー: EMI Records Japan
- 発売日: 2007/09/26
- メディア: CD
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今回林檎嬢は作詞のみで作曲は全て他メンバー。バンド内にイニシアチブの変化が起きてるみたいですが、以前の方向性から大きくブレてるわけではなく、ただ作品を重ねるごとにどんどん垢抜けていってますね。今回は特に小奇麗に整理整頓された音で、そのぶんポップさが一歩前に出た曲が多いです。可愛らしいメロディが肩の力を抜いて流れる 「ランプ」 、ダンサブルなディスコビートが入って少しアガる 「ミラーボール」 、クールな疾走感が格好良い 「金魚の箱」 、愁いを湛えたロッカバラード 「私生活」 、強烈なベースラインが頭に残る 「OSCA」 と、前半は馴染みやすい佳曲がズラリ並んでます。でもそれ以降になるとちょっとダレるかな… (「キラーチューン」 は素直に良いと思ったけど) 。曲によっては渋谷系みたいなオサレムードも流れてたりして、良くも悪くも作り込みすぎずに余裕を残してる気がする。なので山らしい山がないというか、流れが平坦に感じてしまうんですね。あまり力まずに心地良く聴けるという面もあるんですが、個人的に彼らには濃さを求めてしまうので。良いと思う瞬間はそれなりにあるけど、薄味なら薄味なりにもう少しパワーが欲しいなと。