SUMMER SONIC 08 OSAKA 2日目


昨日に続いて2日目です。


相変わらず1滴の雨も降らないクソ快晴。昨日の疲れも残っててちょっとまずいな…と思い、とりあえず SONIC STAGE (舞洲アリーナ) に向かったのでした。少し早めに到着したので2階スタンド席の中央最前列を運良くゲット。空調効いてて涼しいし、最前なのでダランと足伸ばしてリラックスした状態でライブを正面から見れるという、あまりに居心地の良い環境で思わず1日中常駐するとこだったよ。ちょっとした VIP 気分を堪能したりして。もっと早く気付くべきだったな…。


THESE NEW PURITANS @ SONIC STAGE
初めて聴きました。イギリス出身の4人組で、スリーピースの演奏に女性マニピュレーターが加わるという編成。こちらもニューウェーブ/ポストパンク風のギターロックでしたが、昨日の THE WOMBATS が真っ当なメロディを前面に立ててたのに対し、こちらは実験的でダークな色合いが濃い。あえて感情を込めずに低く低く疾走する音が不敵な緊張感を醸し、無表情で吐き捨てるように歌うヴォーカルは Joy Division っぽくもあったり。タイトなドラムが大きなウェイトを占めてるのかも。マニアックな曲の作りに少しインテリ臭さを感じなくもなかったですが、全体的には良い感じでありました。


BLOOD RED SHOES @ SONIC STAGE
これも初めて。女性ギタリストと男性ドラマーの2人編成という、ちょうど The White Stripes と逆のパターンか。やたらと客が多くてちょっと意外。俺全く知らなかったんですけど実は人気あるんでしょうか。それで曲の方はシンプルなオルタナティブ・ロックンロールといった感じ。うーむ…悪くはないけど特筆すべきこともさして無いような…。途中からおねむの時間へ。


BAND OF HORSES @ SONIC STAGE
名前は聴いたことあったけど、少し Horse the Band とごちゃ混ぜになってました (さすがにこのステージでニンテンドーメタルコアは無いよなとは思ったけど) 。シアトル出身の5人組。こちらは前2バンドのソリッドな音と違い、空間を包み込むような重層的ギターサウンドが印象的でした。シューゲイザーというほどアブストラクトではないけれど、心地良い広がりと浮遊感を感じさせるアンサンブルの中で、明るくも切ない、牧歌的なメロディが朗々と歌われる。地味と言えば地味ですが普遍的な魅力は確実にあるし、地に足のついた力強さも感じられました。ヴォーカルの人懐っこくて柔らかい声質もサウンドに馴染んでるし、何より椅子に座ってまったり聴いてるという今の状況にちょうど合ってた。なかなか良かったです。


この辺で体力も回復してきたので、重い腰を上げて外へ。うわーやっぱりクソ暑い…。移動中に OCEAN STAGE の THE SUBWAYS が豪快に絶叫してるのが聴こえてきて少し嬉しくなったり。こないだの新譜が結構良かったので見ようかと思ったんですが、やっぱこの暑さはないわ…と思いスルーしてしまった。もう少し頑張れば良かったかもなー。


TRIVIUM @ SKY STAGE
ここから俺の中で一番の正念場。西陽が人殺しのように差す SKY STAGE ですよ。そこへ大仰なクワイア SE とともに現れたフロリダの4人組。ヴォーカルの人は山口県出身なのですね。そんで曲は筋金入りのメタル。スラッシーな重量級リフ、ドスの効いたデスシャウト、テクニカルな高速ソロに泣きのツインリードも完備という。うーむでも、音の迫力があまりフィジカルに響かなかったのは曲構成が複雑だからか、既存のメタルの枠に収まりすぎてあまり目新しさを感じなかったからか、それともこの暑さのせいか。いずれにせよ思ったほど惹かれなくてモッシュに加わる気にはならなかったです。ノリがスクエア過ぎると好みからズレるのかなとも思った。剛直な音の塊に乗せてフロント3人揃って大風車ヘドバンをカマす様は壮観ではありましたが。後ろの方で腕組みしながらそのテクニックに見入ってたという、よく考えると傍から見たらちょっとアレな見方だったかもねー。


マキシマムザホルモン @ SKY STAGE
一気に人が増えたけど頑張って前へ。お馴染みの SE にお馴染みの自己紹介、面白 MC も相変わらずですっかりライブのスタイルが固まった感のある彼ら。 「F」 や 「絶望ビリー」 といったサビメロの立ってる曲って実はあまりライブ向きじゃないのかなーとか考えたのが0.5割。残り9.5割はモッシュとヘドバンに費やしたのでよく覚えてねえです。レアな所では 「W.H.U」 とか演ってたよ。グショグショのヘロヘロになるまではしゃげたので満足。


HOT CHIP @ DANCE STAGE
前のホルモンが終わって妙に満足感があったので帰ろうかなとも思ってたんですが、こないだの新譜が良かったのでせっかくだから。最初はメインヴォーカルの人が weezer の Rivers Cuomo 以上に冴えてないルックスで不安になったけど (笑) 、演奏は予想してたよりずっと良かったです。打ち込み機材を有機的な手法で用いて躍動感溢れるグルーヴを携え、なおかつヴォーカルを乗せてポップに聴かせもするテクノ/ダンスサウンド。 「OUT AT THE PICTURES」 「SHAKE A FIST」 と始まった新譜中心のセットでしたが、グルーヴの強さが特に際立った 「HOLD ON」 やメロディのスウィートさが印象的な 「ONE PURE THOUGHT」 「READY FOR THE FLOOR」 など、どの曲も音源以上に即効性が高まっててグイグイのめり込んで楽しむことが出来た。アルバム内では地味に聴こえた 「IN THE PRIVACY OF OUR LOVE」 も、ラストに演奏されることで散々踊った後のチルアウトに最適という新たな発見もあったり。非常に良かったです。今回の収穫その3。


PENDULUM @ DANCE STAGE
名前だけ知ってました。オーストラリア出身の6人組。人力ドラムンベースバンドということですが、確かにサイバーなムードを醸しつつディストーションギターも派手に噛ませており、高速ビートに乗って運動量の多いヴォーカルがハイテンションで煽る。もう完全にロックですよねコレ。ダンスよりモッシュの方が似合う感じ。個人的には前のホルモンと HOT CHIP でほとんど体力使い切ってたし、ちょっと求めてたものと違ってたので途中退出でした。状況が違えばもっと良い感じに聴けてたかも。


以上で今年のサマソニは終了です。すっかり思い入れが強くなったホルモンは別として、 CRYSTAL CASTLESSKINDREDHOT CHIP がベスト3。なんか今回はライブの場で聴くテクノサウンドの楽しみ方と、客が少なくても (むしろ少ない方が) しっかりテンション上げて楽しめるというのが分かってきた気がする。あまり周りの状況に左右されないというか。そういう感じで今回も楽しめたので良かったです。でも本当死ぬほど暑かったから来年は曇ってなかったらもう行かない!決めた!