鈴木祥子 「Sweet Serenity」

SWEET SERENITY

SWEET SERENITY

今年でデビュー20周年を迎えるシンガーソングライターの、2年8ヶ月ぶりとなる新作。


前作 「鈴木祥子」 は言葉の数々が鋭く突き刺さってくるような、シンプルながらひどく生々しい感情に溢れた歌がとても素晴らしかった。けれど今回はそういった緊張感のようなものはなく、随分と落ち着いた普遍性のあるポップスに仕上がってます。本人は 「40代になって静かさ、穏やかさを手に入れた」 と述べてますが、肩の力を抜いて (30代の焦りとか結婚願望とかを交えつつ) 日常的な恋愛を歌うポップスは確かに40代じゃないと説得力の出ないものなのかも。しかし20代でオスのオイラにはいま一つリアリティを感じにくい内容なのでしたとさ。そもそも歌詞の狙うターゲットから完全に外れてる気がしますしね良いのか悪いのか知らんけど。まーその辺は個人的な話なので置いとくとしても、曲の方まで変に落ち着いてしまってるのがどうにも。 ROVOカーネーションのメンバーを迎えて曲調に上手く幅を持たせてた前作と比べると、あまりにもオーソドックスに纏まりすぎてて面白みに欠ける。その意味でもちょっとノリが軽すぎてあまりのめり込めなかったです。落ち着き通り越して日和見になってしまってるような。


Rating: 5.4/10
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