Deerhoof 「Offend Maggie」

Offend Maggie

Offend Maggie

新メンバーが加入してからは初の作品となる9作目。


前作 「Friend Opportunity」 よりもカラフルさは少し後退し、そのぶん演奏陣のエグみ/実験性が前に出てきてる感じ…かしら。その結果何処となくシビアでダークな雰囲気が感じられるという。でもまー大まかにはいつものディアフーフだと思います。グリグリに歪んだベースや異様にシャープな鳴りのギター/ドラムスなど、一音一音のニュアンスに対する狙いが非常に明確な上、8ビートの解体も飄々とこなすテクニカルなインディロック。なのに上モノはそれとは対照的に、サトミ嬢の日本語と英語を奔放に行き来する子供風ヴォーカルが乗っかり、可愛らしいピアノやベルなんかが色とりどりに花を添える。ハードなのにファニー、マニアックなのにキュート。そんな味としか言いようのないバランス感覚はやはりこのバンドならではですね。前はポテトチップの歌とかあったけど今回はバスケの歌とかあったり、シュールなネタもそこかしこに散見。正直言えば前作の方がフックが効いてて好みだったし、もう少し殻を破って新しい側面を見せてほしい気もするけど、ファンは納得の内容かと。


Rating: 7.2/10
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