COCOBAT 「SEARCHING FOR CHANGE」

サーチング・フォー・チェンジ

サーチング・フォー・チェンジ

90年代初期から活動を続ける4人組の、5年ぶり8作目。


今更になってようやくまともにココバット聴いたんですが、いやもうさすがの凄さと言うか。男らしく端正な声質でアジテートするヴォーカル、獰猛な厚み/硬さで迫るヘヴィギター、ギチギチと金属的な響きで激しく主張するスラップベース、時にはプログレッシブな展開を見せながら鋭く響くドラム。それら全てのパートが一丸となって大きなうねりとなり、フィジカルな躍動を生み出すこと一点のみに向かって猛進してるかのよう。基本的に余計な感傷や思想などは挟まず、単純にグルーヴの心地良さのみを重視し、ハードコアに叩きつける。 「RIYACAR MAN」 「STORM FURY」 「ALLIGATOR」 などまるで音が耳に噛みついてくるようなアグレッションで、こんなのライブで盛り上がらないわけがない。また中盤 「BLOODLINE」 「NOT COMFORT」 では音全体から振り絞るように男臭い泣きを醸し出したり、ラストに据えられた表題曲 「SEARCHING FOR CHANGE」 なんてポストロックに通じる壮大な抒情性を持った (それでも本来の肉体性は全く削がれてない) インスト大曲で圧倒された。ベテランの矜持と現在進行形の勢いが感じられる力作です。これは昔の作品も聴いてみたい。


Rating: 8.0/10
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