茅原実里 「Sing All Love」

Sing All Love(初回限定盤)(DVD付)

Sing All Love(初回限定盤)(DVD付)

1年3ヶ月ぶりとなる3作目。


超本気。ベスト盤かと錯覚するほどに収録されてる全てがキメ曲。高速トランスビートに煌びやかなシンセ類、ハードロック風味のディストーションキター、壮大さを際立たせるストリングス、そして劇画調ヒロイックな勇ましさとアイドル的華やかさを兼ね備えたヴォーカル。これ以上何があるんだ?というくらい J-POP における必殺ファクターてんこ盛り。オープナー 「覚醒フィラメント」 のイントロのシンセリフで秒殺 KO 、その後もギブしてんのにマウントポジションからフルボッコ状態。速度の落ちる中盤においても決して密度は薄めすぎず、隙のない作り込みで聴かせるゴージャス感はキープ。作品を重ねるごとにデビュー以来の方向性を煮詰めてきた結果、今回のこの過剰に過剰を重ね、ひたすら攻めの一手で貫いた圧巻の質量には清々しさすら感じます。この勢いはある意味こないだの VERSAILLES に通じる所がある気もする。実際 「書きかけのDestiny」 や 「Perfect energy」 といったロック色の強い曲はV系が演っててもおかしくない感じだし。とにかく本作は音楽において 「やりすぎ」 は正義であるということを雄弁に語る素敵な一枚なのです。本当か?


Rating: 8.4/10
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