blue et bleu 「blue et bleu」

blue et bleu

blue et bleu

佐久間正英とゆあさみちるによるユニットの初作品。


あまりにも膨大な仕事量をこなしてきた佐久間氏に対しては、おそらく人それぞれの違った印象があることかと思います。ある人にとっては四人囃子のイメージだろうし、あるいは PLASTICS 、または GLAYJUDY AND MARY のプロデューサーという人も多いでしょう。自分にとっては黒夢筋肉少女帯の人なのですが、どちらにおいても彼の関わった作品は特に聴きやすさが重視されていた、ということでやはりポップス職人的なイメージが個人的に強いのですね。そんな自分にとって、この作品の方向性は半分納得であり半分驚きでありといったところ。今作は静けさ、清らかさを湛えたアンビエント/エレクトロニカとなっており、心地良い浮遊感に満ちたサウンドはユニット名の 「青」 が持つイメージに忠実に沿っています。幻想的なトラックの中で歌うゆあさ嬢はクセのない伸びやかな声質で、サウンド同様に澄み切った歌唱を聴かせる。聴いていて思い出すのは新居昭乃坂本美雨など。ただ清涼感を満たしながらも環境音楽に寄りすぎず、きっちりとヴォーカルを中心に立てた仕上がりは、やはり彼のポップスに対する拘りが表れているのかなと。

Rating: 7.4/10



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