Blonde Redhead 「23」

23 (Dig)

ニューヨーク出身、日本人の女性ヴォーカルとイタリア人の双子からなるバンドの7作目。初めて聴きました。

シュールなジャケとは裏腹に音の方はえらく繊細でミステリアス。霧がかった森の中をあてもなく彷徨うような、柔らかくもディープな音の波に包み込まれます。オルタナサウンドからトゲを抜いて半透明な不思議ムードでがっぽり覆った感じ。空間的な広がりを見せるギターはシューゲイザー的だったり。でも難解かと言われればそうでもなく、どの曲でもポップなメロディが中心に立ってるのでむしろ馴染みやすい。ちょうど Mew を彷彿とさせる感じですね。ハード要素の抜けた Mew というか。日本人のメンバーがいるせいか日本人好みのメロディになってる気がして、それも （個人的には） 馴染みやすさの要因になってると思います。あとブルーな空気は保ちつつもあまり深みにハマりすぎず、曲ごとにピアノやパーカッション、エレクトロニカを取り入れたりと程よく変化をつけていて、肩の力の抜けたフレキシブルな面も見せており、その辺も面白いなーと。そんな感じでメロディと音の深さ、淡さに気持ち良く浸れました。

Rating: 7.6/10
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