BUCK-TICK 「TOUR2014 或いはアナーキー」

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今年7月の渋谷公会堂公演を収録したライブ盤。


ガジベリビンバ(こんにちは)!25年以上のキャリアを経て今なお新たな発展を見せている御大。直線的かつスクエアなダンスグルーヴというのはここ数年彼らが力を入れているところであり、今年の新作 「或いはアナーキー」 はその経験が完全に実を結んだ傑作でした。それがライブで映えないわけがない。新作からの曲はもちろん、過去曲からも流れに沿ったダンスナンバーが選曲されており、 「Devil'N Angel」 から間髪入れずの鬼気迫る 「ICONOCLASM」 、空気を切り裂くようにして始まる狂騒の 「LIMBO」 は良いアクセント。 SE も含めた本編の流れはアルバムの世界観をライブ向けに上手く拡張しており、この纏まりの良さはかつての 「SWEET STRANGE LIVE」 を想起させる。そう言えばアンコールでは 「タナトス」 も演ってますね。しかしまあ声だけ聴いててもあっちゃんのこのカリスマっぷりはどうだ。妖艶な声で歌い、叫び、時には囁き、不敵に笑う。演技的なのが演技に見えない説得力で、特に 「無題」 では何かが憑いてるとしか思えない凄まじさ。未だ衰えを知らない化物バンドの爪痕をじっくりと堪能できます。ガジベリビンバ(さようなら)!

Rating: 8.0/10