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Krallice 「Ygg Huur」

Ygg Huur

Ygg Huur

ニューヨーク出身の4人組による、約3年ぶり5作目。


クラリスに関しては後追いで2009年作 「Dimensional Bleedthrough」 を聴き、そのシューゲイザーにも肉薄するトレモロリフ主体の轟音、ブラックメタルならではの直向きな高速ブラスト、それらが混然一体となった激情の奔流、スケールの大きな叙情性に吹っ飛ばされたクチです。しかしこの新作では様相がかなり違っています。今までのアトモスフェリックに拡散するギターサウンドではなく、固く引き締まった比較的シンプルな音の鳴りで、変幻自在にうねりまくる高速ビートに面妖な変拍子フレーズが絡み付く。ブラックメタルよりも複雑なテクニックを駆使したプログレッシブ・デスメタルに接近した内容となっているわけですが、しかしまあこの気色悪さはどうだ。以前にあったエモーション剥き出しの切迫感よりも、ネチっこく怪奇なダークネスが遥かに量を増し、聴き手の神経を全力で逆撫でしてくるかのよう。尺は長くても6分台、全体で35分程度と、過去の作品と比べるとかなりコンパクトな設計ではあるのですが、中身の濃厚さで言えばもしかすると最高値を更新してるかもしれません。新たな方向でエクストリームなアート性を目指した怪作。

Rating: 7.4/10


krallice.bandcamp.com