Cloud Nothings「Life Without Sound」

Life Without Sound

Life Without Sound

米国オハイオ出身の4人組による、2年9ヶ月ぶり4作目。


寂寥。それは彼らの名を世に広く知らしめた前々作「Attack on Memory」の頃から重要なエッセンスでしたが、このアルバムではその側面が特に強調されているように感じます。ちょうどジャケットにもある冬の茫洋とした水平線を眺めるような、心にぽっかりと穴の開いた遣る瀬なさ。セカンドギタリストが新加入してアンサンブルの厚みが増強されつつ、楽曲自体は緩やかなミドルテンポが多数。それは前作「Here and Nowhere Else」での、過剰なほどのパンキッシュな勢いに衝撃を受けた身には随分と地味なように映る。それでも二度三度と聴いてみれば、彼らのもうひとつの武器である牧歌的でフックに満ちたメロディセンスが、よりいぶし銀のテイストで表現されていることにすぐ気付かされます。肺に水が溜まるような荒涼とした切なさを湛えた「Up to the Surface」に始まり、もはや Weezer の領域に迫るポップさの「Internal World」、ネオアコに通じる軽快さだけど歌詞はやはり沈痛な面持ちをした「Modern Act」、そしてクローザー「Realize My Fate」での、自らの内面を洗い浚い吐き出すようにして迫り来る轟音。この音こそがエモの名に相応しい。

Rating: 8.1/10



Cloud Nothings - "Internal World" (official music video)