baroque 「sug life」

sug life

sug life

せっかくなのでコレも。 kannivalism のメンバーが在籍してた4人組の、1作目にしてラスト作。


名盤です。ヒップホップ、ドラムンベースエレクトロニカ、さらにはシューゲイザーといった要素を貪欲に取り込んでポップにまとめ上げるという、彼らのフレキシブルな雑食性が最大限に生かされてます。そして全体にはドリーミーな暖かさとロックらしい力強さが混在してて、ひどくポジティブな勢いに溢れてる。ギターが強調されたミックスや、抽象的になった歌詞もそれに拍車をかけてますね。 「style」 「ガリロン」 「歪」 とバロック流ミクスチャーロックの畳みかけに圧倒される序盤から、ギターの重層的な厚みと心地良い浮遊感に飲み込まれる 「ヒトのイロ」 「exit」 等の中盤、この辺の流れはもう完璧。ドラマチックな波が大きく作り出されてて否応無しに引き込まれてしまう。その勢いや暖かさは 「Nutty a Hermit.」 「グラフィックノイズ」 といった終盤でも持続し、そのままラストまで突っ切る後味の良さも素晴らしい。色んな意味で軽薄という先入観がずっと残ってただけに、これだけ説得力のある物を出してくるとは思わなかった。そもそもこのバンドがシューゲに手を出すとは思わなかったし、良い意味で予想を裏切られまくった傑作。


Rating: 9.2/10
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