ANAAL NATHRAKH 「In The Constellation Of The Black Widow」

In the Constellation of the Black Widow

In the Constellation of the Black Widow

バーミンガム出身の2人組による7作目。


みんなの大好きなガイキチさんがまた帰ってきたよ!俺が彼らを初めて聴いたのは 「Eschaton」 でありまして、そん時も大概 ( ゜Д゜)ポカーン でしたけど今作でも改善の跡は全く見られません。超高速ブラストビートと濁流のように歪んだギター、この世の悲しみ憎しみ恨みつらみを全て背負い込んだかのような絶叫。ドロドロの怨念が死よりも速いスピードと業よりも重いヘヴィネスでブーストされた、デス/ブラックの最もエクストリームたるカタチです。作品を重ねても芸風の変化なんてほとんどないのに、音のインパクトがまるで衰えてないってのも凄いっつーか何つーか。歯車でゆっくり骨身を砕いていくようなミドルパートの無慈悲さも酷いモンだし、全身の気力を振り絞った末に放たれるメロディの勇壮さ、リフフレーズの物悲しさも真に迫るものがある。あまり怨念を出すことに囚われすぎて湿っぽい気持ち悪さには陥らず、音の硬さ/鋭さを鍛え上げて血肉に響く即効性も維持してるし、他のバンドよりもアグレッションの苛烈さに関してはとことんまでやり切った爽快さすら感じられる。俺の鬱憤までも遥か彼方へ吹き飛ばしてくれるココロの処方箋です (えー) 。


Rating: 8.6/10
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