cali≠gari 「トゥワー2009 END OF そろそろ」 @ 心斎橋BIG CAT


「いつか、どこかで、又会える日が来るから」 と言い残して早6年。また会えましたね。


熱狂的なファンが根強く残っていたのか、活動停止した後もファン拡大が徐々に進んでいたのか。何にせよ復活後に行われたライブは全て瞬殺ソールドアウトという状況でしたが、この大阪公演も然り。チケット発売日はあまりの瞬殺っぷりに愕然としたものですが、ライブ前々日くらいに奇跡的にチケットを入手でき、今回の参戦に至ったわけです。俺がカリガリのライブを見るのはこれで3回目。1回目は再教育ツアーの名古屋ハートランド、2回目は第7実験室ツアーの、今回と同じ BIG CAT 。断片的にではありますが未だにその時の記憶が残ってます。曲ごとに決まった振り付けをこなしていく周りのファンがハイレベル過ぎて (笑) 、置いてけぼり食らわないように必死で真似してたというね。今冷静に考えると結構恥ずかしいんだけど、当時俺10代だったし許してください。とにもかくにも7年前と同じ場所での再会を果たせて感無量って感じで。


キャパ800〜900の大猫は当然のように満員。客はやはり女子が8割方。でも当時より気合の入ったコスプレイヤーは少なく、普通にツアーTシャツとかが多かったと思うんですけど気のせいでしょうか。名古屋の時とか青氏が髭生やしてたからってつけ髭までしてる人居たからね…。定刻を15分ほど回った所で突如場内が暗転。 「ママゴトセンター」 のイントロをアレンジした SE に乗ってメンバー登場。この日は全員フルメイクでド派手に武装。秀仁氏はデビルマンのように髪を逆立て、ウェットスーツのような衣装で新種のゴスとでも言わんばかりの奇抜っぷり。復活後は異様にメタリオン化の進行していた研次郎氏も、この日のテーマは Sigue Sigue Sputnik とのこと。でもTシャツ Napalm Death だけどね (笑) 。この小ネタに事欠かない感じもカリガリらしい。


それで内容はと言うと、新作 「10」 を中心に過去の代表曲も挟むといった感じ。まず驚いたのは今回秀仁氏が一切ギターを持たず歌に徹していたこと。以前は 「ハイカラ・殺伐・ハイソ・絶賛」 などギターロック的側面も見せていたのですが、今回はあくまでニューウェーブが主軸なのか、音源通りの同期を交えながらのシンプルなアンサンブル。タイトで安定感のある演奏もあって、正直言って良くも悪くもほとんど音源通りだなーという印象だったんですけど、まー楽しめるから別にいいです。そして音響的にもヴォーカルが一番目立っていたのですが、この日は秀仁氏好調でしたね。艶やかに伸びる歌声が実に良く通り、フロントマンとしての魅力をしっかり放ってました。でも MC はやっぱりグダグダですが (笑)。 「すっげー暑いんだけど、これって空調全開系ですか?」 「オシャレ系なんで化粧とか髪型とか超気になるんですよ」 そして挙句の果てには 「正直言って結構飽きてきた」 おいwwwこの飄々とした感じも相変わらずだなー。そんで研次郎氏のベースも滑ったり叩いたりとさすがの辣腕っぷりで存在感をアピール。青氏は…さすがに昔のようにはいかないのかな。糸の切れた操り人形みたいに引き攣った動きで独特のパフォーマンスを見せてくれてたんですが、この日は比較的大人しめな印象でしたね。でも 「発狂チャンネル」 の扇子捌きやってくれたのは嬉しかった。活休前のライブでは定番中の定番でしたが、6月のライブでは演奏されなかったらしいので 「もう封印か?」 と思ってたから。


また新譜の中で一番良かったのは、やはりライブ映えしそうだった 「マッキーナ」 や 「混沌の猿」 、 「-踏-」 辺り。 「ハラショー!〜」 はもっと盛り上がる曲だと思ってたんですけど、予想より周りのノリが悪くてちょっと残念。別にライブに来てまで周りは気にしないですけども、 「10」 はそこかしこに踊れる仕掛けが施されてたんですが、それってカリガリのファン的にはあまり響かないのかなーとも思ったり。そんで 「電気睡蓮」 では青氏がショルキーにチェンジし、 「これ飾りよ?コード付いてないでしょ?」 とか言ってたけど本当に飾りでビックリした。小室哲哉ばりのエアキーボードを披露されていて、とても素敵だと思いました。そんでラストは 「セックスは好きですかー!?」 の煽りから 「エロトピア」 、 「37564。」 、そして会場全体をダークな赤に染めた破戒チューン 「サイレン」 。この流れも定番ですね。総じて今現在のスタイルを通しつつも押さえる所はキッチリ押さえるといった感じで、満足の内容でありました。


そして、次はあるのか。個人的に今のカリガリは、新作を作ったとはいってもやはり 「同窓会」 的な意味合いが強いと思うのですね。おそらくライブがあるとしても限定された期間の内にショートツアー一回くらいじゃないかと。何考えてるか分からない斜に構えた所もありますが、例えば Soft Ballet みたいに期限が切れたら本当にスパッと無くなってしまう可能性の方が大きいと思う。見たい人はチャンスのあるうちに見といた方が良いと思いますよ。とりあえず俺は今回のライブで、自分の中の足りない部分を補完できた気がしたので良かったです。


他所から拝借したセットリスト↓
1. ママゴトセンター
2. まほらば憂愁
3. マッキーナ
4. 偶然嵐
5. せんちめんたる
6. -踏-
7. 月光ドライブ
8. 飛蝗者読誦
9. 発狂チャンネル
10. ハラショー!めくるめく倒錯
11. ダ・ダン・ディ・ダン・ダン
12. 冷たい雨
13. スクールゾーン
14. シャ.ナ.ナ
15. 混沌の猿
16. マグロ
17. ブルーフィルム
(アンコール)
18. 電気睡蓮
19. 青春狂騒曲
(アンコール2)
20. エロトピア
21. 37564。
22. サイレン