V.A. 「Good-Bye SCHOOL GIRL」

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京都出身ユニット Ghostlight が主催した NUMBER GIRL 非公式トリビュート。


愛には速度が必要だ。やると決めたらすぐやる。届けたい相手に最短距離で届くように。許諾がどうこうとかクソ眠たいこと言ってる場合か。突如 YouTube にアップロードされた今作の参加メンツは、ほとんどが無名に近い状態の若手ばかり。しかしその音楽性はストレートなロックバンドからいかにも宅録感の強いエレクトロニカ、あるいはアコギ基調の渋谷系シティポップ風味など多岐に渡っており、そのいずれもが音で遊ぶ無邪気でラディカルな感性と、テン年代の傾向であろう肩の力の抜けたライトさ、そしてカヴァー元に対する愛情を確かに感じさせます。特に気に入ったのはスカムアレンジでシュールな狂気が倍増した Jobanshi 「INUZINI」 、エキゾチックな不穏と妖艶が入り混じったダブ・エレクトロのアインシュタインズ 「CIBICCOさん」 、シューゲイジング・ハウスとでも言うべき音像が夜の冷たさを艶やかに伝える The Bilinda Butchers 「Sentimental Girl's Violent Joke」 あたり。大胆な改変ながら原曲が持つ空気感の一断片に根差した秀カヴァーです。すでに MATSURI STUDIOTwitter 上で今作をシェアしており、このフットワークの軽さこそネット世代の希望。

Rating: 8.3/10



NUMBER GIRL Tribute『Good-Bye SCHOOL GIRL』