Gang Gang Dance 「Kazuashita」
![Kazuashita [帯解説・歌詞対訳 / ボーナストラック1曲収録 / 国内盤] (4AD0079CDJP) Kazuashita [帯解説・歌詞対訳 / ボーナストラック1曲収録 / 国内盤] (4AD0079CDJP)](https://images-fe.ssl-images-amazon.com/images/I/415zFUHO1IL._SL160_.jpg)
Kazuashita [帯解説・歌詞対訳 / ボーナストラック1曲収録 / 国内盤] (4AD0079CDJP)
- アーティスト: GANG GANG DANCE,ギャング・ギャング・ダンス
- 出版社/メーカー: BEAT RECORDS / 4AD
- 発売日: 2018/06/22
- メディア: CD
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ゼロ年代においては例えば Animal Collective や Battles 、そしてこのバンドのようなインテレクチュアルなアートロック志向のインディバンドが時代の流れの最前線に位置していたかと思いますが、現在ではその流れも落ち着き、各々がまた新たな方向性を模索しているように見えます。ただ長い空白の期間を経ての今作を聴いて気付かされたのは、彼らは時代の趨勢に依らない、彼ら独自のサウンドスケープを常に構築し続けていたのだということ。パーカッシブな音色を多用した土着的なグルーヴ、Lizzi Bougatsos のシャーマニックかつ蠱惑的なヴォーカル、そしてアンビエントの浮遊感を強めてより深遠な奥行きを増したエレクトロニクス、それらが交わって生まれる GGD ならではの急進派ワールドミュージックは、かつての作品と同等、もしくはそれ以上のトリップ効果を聴き手にもたらしてくれます。ミステリアスな中にそこはかとなく郷愁を醸し出す今作中随一のポップチューン「Lotus」、ダンストラックとして機能しつつ宇宙的と言えるほどの壮大さを見せる表題曲「Kazuashita」など、聴きようによっては Cocteau Twins 後継の突然変異体とも受け取れる神秘性。
Rating: 8.0/10