never young beach 「A GOOD TIME」

2014年結成の5人組による、約1年ぶり3作目。


いくつかの曲を試聴した時の印象としては70年代フォーク、特に細野晴臣大滝詠一などはっぴいえんど繋がりの洒脱で饒舌な類、そこにサーフミュージックやシティポップなども加味した、いかにもテン年代インディらしいリバイバル志向。ただ本腰を入れてオリジナル作を聴いてみると、アコースティックな民族楽器などを入れずにロックバンドとしてのシンプルな演奏のみで纏められているからか、そこまで懐古趣味という印象を受けなかった。もちろんスモーキーで渋いヴォーカルの声質であったり、メロディ/フレーズにも昭和 GS 風味のレトロな感触は分かりやすく見られますが、そのレトロ感の中でもベタに泥臭くならない、小粋でスタイリッシュな部分のみを抽出したような、良く言えば高品質であることに徹した音、悪く言えばファッション。歌詞を読んでも彼ら自身のパーソナリティが見えづらく、あくまで音に馴染む言葉をチョイスしているような印象があり、温故知新をモットーとした良心的な曲作り、またそこから醸し出されるスノッビーな匂いも含めて、やはり渋谷系の後継的な存在ですよね。この気取ったサブカル風情がやはり自分にはどうにも。

Rating: 6.0/10



never young beach - SURELY (official video)