MONO 「Hymn to the Immortal Wind」

Hymn To The Immortal Wind

Hymn To The Immortal Wind

ちょうど3年ぶりとなるオリジナル5作目。


リリカルで繊細なメロディライン、 Steve Albini によるアナログ的質感の音作り、10分以上の尺の中で轟音と静寂を行き来する曲構成、いずれも MONO 以外の、と言うか 「ポストロック」 以外の何物でもない内容。ただ今回は20人以上のオーケストラアンサンブルを引き連れ、クラシックならではの荘厳な重み/迫力が加わって、さらにパノラマ的な広がりを感じられるサウンドに仕上がってます。場面によってはストリングスの方がバンド演奏よりも主張することも多々あり、単なる 1+1=2 ではなくそれぞれの音が絶妙な配分でブレンドされてる。まー Godspeed You! Black Emperor などがすでに通ってきた道を綺麗になぞってるだけと言われれば反論しにくいし、67分間ずっと徹底してカラーが同じなので途中で飽きてくる、さらにブックレットの小説も相まって良くも悪くも自分だけの 「お芸術」 に没頭しすぎてる、そういった以前からの弱点は今作でも否めませんが、 GY!BE よりも日本人らしいベタな泣きの悲劇的ロマンチシズムが強化されてるので入り込みやすいとも言える。新鮮な驚きには欠けますがファンは納得の作品かと。


Rating: 6.4/10
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