Base Ball Bear 「二十九歳」
- アーティスト: Base Ball Bear,RHYMESTER,小出祐介,MUMMY-D,宇多丸
- 出版社/メーカー: ユニバーサル ミュージック
- 発売日: 2014/06/04
- メディア: CD
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かつて彼らは 「十七歳」 というアルバムをリリースしていました。青春の輝きと苦悩に揺れるティーンエイジの叙景叙情、それはある意味万人にとって明快で受け入れやすいテーマだと思います。では二十九歳ってどんな時代なんでしょうね。一般的には学校を卒業してから結構な時間が経って、それなりに社会の波に揉まれたり家族を持った人も多くいるでしょう。けれどもすっかり落ち着くにはまだ早いと新たな転機を求めることもある、そんな微妙な年齢。しかしここでは十七歳から地続きの甘酸っぱさを相変わらずの調子で歌った楽曲が多数。 「yellow」 「UNDER THE STAR LIGHT」 などはもう彼らの王道そのものだし、 「そんなに好きじゃなかった」 はもう遅くとも大学生あたりがターゲットでしょう。別に枯れた生活臭や説教じみたメッセージを出さなければいけないというわけではないですが、今までよりも一歩進んだ世界観を見せてくれるのかなという期待を抱いていただけに、少々肩透かしな印象を受けてしまいました。楽曲自体もいつものロキノン系ギターロックでさしたる目新しさがあるわけでもないしなー。以前の方が音楽的野心があった気がする。
Rating: 6.7/10