cali≠gari「13」
- アーティスト: cali≠gari
- 出版社/メーカー: バップ
- 発売日: 2017/05/10
- メディア: CD
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忌み数の13ということで今回のコンセプトは「ダーク」。すわ奇形メルヘン音楽隊の復活だったりしてとあまり期待せずに予想してたら、コミカルで猟奇的な「トイレでGO!」ではダイレクトに当時のテイストが復活してて逆に驚いたという。その他にもジャンクで混沌とした「ゼロサムゲーム」に淫靡なラテンジャズ「汚れた夜」など、アングラで湿っぽく、ディープな情緒に満ちた桜井青カラーの色濃い楽曲が今作では主要部分を占めています。またサウンド面で言えば前作に引き続きサックス yukarie 、そして久々となるピアニスト林正樹の参加でジャズ要素が今まで以上に強化され、艶やかで猥雑な夜のムードを深めており、確かにこのキナ臭さこそがカリガリ流のダークネス。回帰的な部分がありつつ現在の彼ららしく洗練されたフォルムもあり、また新たな魅力を提示することに成功していると思います。彼らは第8期に入ってから音楽的にますます自由度が増している印象があるのですが、とっ散らかりそうで無理矢理納得させられるようなギリギリの纏まりもあり、カリガリとしての枠が一層広く、太く強化されてる。このバンドはまだまだ面白いですね。
Rating: 8.2/10