DYGL「Say Goodbye to Memory Den」

Say Goodbye to Memory Den

Say Goodbye to Memory Den

2012年結成の4人組による初フルレンス。


Arctic Monkeys みたいなバンドは日本にも割といた。けけど The Strokes みたいなバンドってそう言えばあまり見なかった気がする。コレがソレ。必要最小限の装飾しかない簡素なフォルム、しかしそれがやたらとスタイリッシュで優美なものに映る、ある意味誠実なオールディーズ趣味のガレージ・ロックンロール。少ししゃがれた声で英語詞を力なく歌うヴォーカルも Julian Casablancas を想起させるし、極めつけにはプロデューサーが Albert Hammond Jr. ときた。リバイバルリバイバルというわけです。まあオープナー「Come Together」では Joy Division 、「Thousand Miles」では The Smiths を彷彿とさせるといった幅広さもあるし、他にも細かく見れば違う部分はそれなりにあるだろうけど、それにしても随分と影響があからさまで微笑ましくなるレベル。本家ストロークスが「Is This It」を発表した2001年は、ロックの原点回帰が当時のシーンへの痛快なカウンターとして機能していたと思いますが、2017年の現在は海外では R&B やヒップホップがすっかり主流。日本はガラパゴス現象でわけがわからないことになっている。彼らの登場もまた必然だったということか。

Rating: 7.5/10



DYGL - Let It Out (Official Video)