FOXPILL CULT 「邪宗門」
- アーティスト: FOXPILL CULT
- 出版社/メーカー: STRANGE POPS
- 発売日: 2015/01/07
- メディア: CD
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テン年代式サディスティカル・パンク!?バンマス西邑卓哲は過去に MADAME EDWARDA のサポートも務めていたとのことですが、確かに80年代ゴシックのキナ臭く耽美な毒素がありつつ、 THE WILLARD や BALZAC に通じるパンクっ気の強さ、シンセも多く用いたニューウェーブのエッジィな煌びやかさ、果ては犬神サアカス團やストロベリーソングオーケストラなどを彷彿とさせる昭和見世物小屋的ゴテゴテ感まで。それでいて一番の軸にあるのは D'ERLANGER や ZI:KILL あたりの90年代初期、V系黎明期のビートロックという。ごちゃごちゃとバンド名を羅列しましたが、このいずれかに好みがかする人は触れてみて損はないはず。 Vo&G 、ピアニカ、パーカッションという謎な編成ですが、あくまでバンド感に拘りつつ自らの内に在るインプットを大胆に混ぜ込んだ濃密な内容。古き良き時代への愛着、野暮ったい初期衝動的な勢いがありつつ、様々なアイディアとポップセンスをもって多彩に聴かせる曲作りは、個人的にもうツボを突かれて抗えない感がある。インディーズの暗がりでこんなバンドが揚々と気を吐いているんだから、今の時代も悪くないもんですね。
Rating: 8.5/10